【NOVEL】 ヘルズ・キッチン
著者:ジェフリー・ディーヴァ
出版社:早川書房(初版2002年)
翻訳者:渋谷 正子
発表年:2002年
原題:Hell's Kitchen
形態:文庫
単行本:なし
他出版社:なし
ジャンル:ミステリー
シリーズ:ロケーション・スカウトシリーズ
【あらすじ】
地下室から噴き出した火は、あっという間にペラムを取り巻いた。猛火に包まれた
階上からはエッタの悲鳴が…マンハッタンでドキュメンタリー映画を製作中のペラ
ムだが、主役の老婦人エッタのアパートが放火で全焼する。エッタはなんとか一
命をとりとめたが、放火の容疑は彼女自身にかけられた。無実を信じるペラムは
調査を始めるが、事件の裏には陰謀が!
まだ日本でブレイクする前の作品で絶版状態だったけど3作目から再登場だそ
うです。
読んだ限りだと最初から読まなくても大丈夫でした。
この作品は放火魔VS主人公という図式でヘルズ・キッチンを舞台としたドキュ
メントを制作中にお世話になっているエティという黒人の老婆が放火の疑いで
逮捕されました。
その火事にはペラムも居てエティーが犯人ではないことを知っています。
ドキュメンタリー制作という接点しかないにもかかわらずペラムはエティーの無
実を証明するために奔走します。
また放火魔サニの火に対する執着や火に対する心理描写がなまなましく読み
応えがあります。
火に魅せられた一人の男サニある意味でこの作品の主人公とも言えますね
何故かエティに不利な証拠や証人が出てくる中ペラムは放火魔サニをまたは
サニを操っている黒幕を捜し出せるのか
目の離せない展開ですよ、最後まで読んでみないと展開が一転も二転もする
ジェフリー作品、サニを追いつめ黒幕を追いつめるだけではなく何故ペラムは
ヘルズ・キッチンにこだわるのか何故インタビュー相手にすぎないエティーを
自分の命も省みず救おうとするのか・・・




