【NOVEL】 ペット・サマタリー
著者:スティーヴン・キング
出版社:文芸春愁 (初版1989年)
翻訳者:深町 眞理子
発表年:1983年
原題:Pet Sematary
形態:文庫
単行本:なし
他出版社:なし
ジャンル:ホラー
シリーズ:ノンシリーズ
【あらすじ】
都会の競争社会を嫌ってメイン州の美しく小さな町に超してきた若い夫婦と二人の子
供の一家。だが、家の前の道路は大型トラックが我が物顔に走り抜け、事故に遭う犬
や猫のためにペットの共同墓地があった。しかも、その奥にはおぞましくも・・・・
あまりの恐ろしさに発表が見合わせれたとも言われた話題作
品だと思います。
とりわけ死についてを主人公の娘を通じて考察しているように感じました。
最初は愛するペット猫のチャーチを失うと言う怖さを突然感じ鳴きむせぶエリーに語る
死についての講義、主人公が人を救う職業医者というのもこの作品のみょうだと思い
ます。
ただ愛についてはずいぶんと偏っている、息子ゲージに対しての愛情をいっぱい描い
ていて生きている娘エリーに対しての思いやりが全くない主人公に不快感を抱きました。
幾人もの人が主人公に対し今一番あなたを必要としているのは生きている娘と奥さん
じゃないのかと、この忠告が何度も出ます。
それでも彼の心は息子ゲージに対してのみたしかにそういうふうにし向けたのはペット
霊園の悪霊だけどやはり不快感はあるよ、エリーがとてもかわいそうだった。
彼女は真剣に父親を愛し予知夢を見るたびにパパを助けてと泣き叫ぶのに、とてもけ
なげなエリーに対して何もしてあげない主人公にかなり憤りを感じました。
ひとえに自業自得としか言えない、悪霊は本当に狡猾です。
そして何度も同じことを繰り返す主人公、ラストは怖かった・・・・
結局娘を顧みることのなかったラストは怖いけど納得はできないだってエリーは生きて
いるし、死人の母を持つわけだしそのことを彼女は夢で知っている、何もかも夢で知っ
ているただ幼いが故に理解できてないだけ、彼女が大きくなるに連れショックは大きく
なる、結局全編として自分のことしか考えていない主人公だった。
面白かったけど不快感が残る作品でしたね、エリーのその後が気がかりです。
ちなみに映画化されて2作制作されていますよ




