【NOVEL】 囁く影
著者:ジョン・ディクスン・カー
出版社:早川書房(初版1981年)
翻訳者:斎藤 数衛
発表年:1946年
原題:He Who Whispers
形態:早川文庫
単行本:なし
他出版社:なし
ジャンル:ミステリー
シリーズ:ギデオン・フェル卿
【あらすじ】
パリ郊外の古塔で奇妙な事件が起きた。 だれもいないはずの塔の頂で、土地の富
豪が刺殺死体で発見されたのだ。警察は自殺と断定したが、世間は吸血鬼の仕業
と噂した。 数年後、ロンドンで当の事件を調査していた歴史学者の妹が何者かに襲
われ、瀕死の状態に陥った。 なにかが”囁く”と呟きながら。 霧の街に跳梁するの
は血に飢えた吸血鬼か、狡猾な殺人鬼か? 吸血鬼伝説と不可能犯罪が織りなす
巨匠得意の怪奇篇
カーといえば不可能犯罪と密室ということでこの作品では不可能故に吸血鬼の仕業で
はないかと囁かれています。
誰もいない籐の頂で符号が背中を刺されて死んでいるのが発見され現場の状況と
死体を発見したときの状況から空を飛べる超自然的な物の仕業ではないかと噂される
ことから怪奇的な雰囲気を醸し出しています
あまりミステリーとしてトリックなどは良いできとはいえないけど雰囲気は楽しめました。
ミステリー色よりも怪奇色の方が強い仕上がりになっています。
私的には殺害動機など首をかしげてしまうところがあるけどなにより主人公の妹が死
にかけた理由が全く理解できないし納得できなかったですね、結局人騒がせな事件
だった印象です。




