【NOVEL】 ダーク・ハーフ
著者:スティーヴン・キング
出版社:文芸春愁 (初版1995年)
翻訳者:芝山 幹郎
発表年:1989年
原題:he Dark Half
形態:文庫
単行本:なし
他出版社:なし
ジャンル:ホラー
シリーズ:ノンシリーズ
【あらすじ】
売れない純文学作家サド・ボーモントには、世間に知られていないもう一つの顔があった。血なまぐさい
犯罪小説を書く、ジョージ・スタークなるベストセラー作家の顔が。本来の自分の仕事に専念したくなっ
たサドはある日、すべてを公表し、ペンネームを葬り去ることにする。それがどんな悪夢の幕開けにな
るかも知らずに…。
「ミザリー」は自分が経験したファンの深層心理の恐怖を描いています。
この作品は自分自身がリチャード・バックマンという別名義で何作か作品を発表してることをベースにし
てます。
もしもう一つのペンネームが一人歩きしだしたら?そういう思いがこの作品に描かれていると感じます。
そういう意味では魅力的な作品ではあるんだけど、サドとスタークの関係をもっと描いても良いと思いま
した
なぜ彼が生まれたのか、幼い頃に摘出した脳に残った双子の残留物との関係は?消えたくないもっと
小説を書きたいそういうことなのでしょうか?
怖さは十分にあるけど、人物描写の絶妙さが得意のキングらしくない作品だなと感じました。
もちろん「呪われた町」を代表にする怖いだけの作品もありますが、この作品はどっちつかずという印象
です
確かに面白いけど不満が残る作品でした。
ちなみにこの作品で活躍するアラン・パングホーン保安官は後に「ニードフル・シングス」で大活躍しま
す。
この作品の経験が町の異変に気づかせ現実味のないことでも信じさせたんだと思う、そういう意味で
も「ダーク・ハーフ」と「ニードフルシングス」はつながったストーリーといえるかもしれないでね
何せ舞台となるのはキングが想像した町「キャッスル・ロック」ですから、そう名作「スタンド・バイ・ミー」
の舞台となった町でもあります。




