【NOVEL】 黒と茶の幻想 [著]恩田陸
【著者】恩田陸
【出版社】講談社
【初版】2001年
【形態】単行本
【文庫】2006年
【他出版社】なし
【シリーズ】ノンシリーズ
【ジャンル】ドラマ
【あらすじ】
目の前に、こんなにも雄大な森がひろがっているというのに、あたしは見えない森のことを考えていた
のだ。どこか狭い場所で眠っている巨大な森のことを。学生時代の同級生だった利枝子、彰彦、蒔生
節子。卒業から十数年を経て、4人はY島へ旅をする。太古の森林の中で、心中に去来するのは閉ざ
された「過去」の闇。旅の終わりまでに謎の織りなす謎は解けるのか……?
ムービーっぽい作品ですね、それぞれが心に傷を持った男女4人が旅行を通じて胸のうちを吐き出し
ていきそれぞれの重荷が消えていくといった作品で一つの物語を4人の視点で描いています。
私はハードカバーで読んだんだけど600ページと長編で4部構成で一人ずつの視点で描かれていま
した。
かなり薀蓄や哲学的な会話などが多くて基本的に面白い作品なのだけど結構読むのがわずらわし
かったです。
40近い大人が旅をしながら過去を振り返る、過去こそがミステリーだという台詞がなんだか印象に
残りました。
また奇妙な友情で結ばれた4人だだけどそれぞれの過去や傷が魅力的な語りくちで語られて一つ
一つのエピソードも楽しめました。
舞台は鹿児島にある島らしくそれ以外はイニシャルなのでどこのことなのかわからないのが残念で
す。
ちょっと調べればわかると思うけどこの作品を読んでたら行きたくなりました。
伝説の「三顧の桜」本当にあるのかな?イニシャルじゃなくて実際の名前を載せて欲しかったな
世界遺産に登録されたとあるのでその辺で調べたらわかるのかな?