【NOVEL】骨の袋 [著]スティーヴン・キング
【著者】スティーヴン・キング
【出版社】新潮社 (初版2000年)
【翻訳者】白石 朗
【発表年】1998年
【原題】Bag of Bones
形態:単行本
文庫:2003年
他出版社:- - - - -
ジャンル:ホラー
シリーズ:ノンシリーズ
【あらすじ】
最愛の妻に先立たれたベストセラー作家マイク・ヌーナン。彼はその後毎夜の悪夢に悩まされ
る。夢の舞台は決まって妻との思い出が宿る湖畔の別荘。ヌーナンは吸い寄せられるように
別荘へと向かったそこで彼を待ち受けていたのは、彼の運命を激変させる一人の少女怪奇現
象が多発し、過去の忌まわしき犯罪に対して死者がヌーナンにつきまとう。
でも世に出ている幽霊ものとは明らかに違うと思う、演出の仕方が怖いだけのホラー小説
とは違っていました。
全ては「謎」であり「パズル」でもあるんです。
上巻では幽霊たちの行動は見られません、でも彼らの意志は感じ取れるしメッセージも見
て取れます
主人公ヌーナンの妻の死から始まるこの作品はまさにそこからが幽霊たちの邪悪な計画
の発動でもあったんですね、妻の死をさかいに見る悪夢妻との思い出の詰まった湖畔の
別荘「セーラ・ラフィス」吸い寄せられるようにその地に向かったヌーナン、そして妻の不審
な行動をしる、彼女は夫に内緒で何かを調べていました。
彼女はいったい何を調べ何を知ったのか、そしてその地で出会った魅力的な若き女性と
その娘、親権問題で大富豪の祖父と対立している彼女に惹かれ彼女を守るべく立ち上が
りますがでも全てが一つの意志の元に仕組まれていたんですね、まるでクロスワードパズ
ルのような謎、一つの謎が明らかになるにつれまるでクロスワードパズルをとくように一つ
一つの謎が埋まっていくそして全ての謎が埋まったとき衝撃の事実が判明します。
正直上巻を読み終わってなかなか正体を見せない幽霊や幽霊たちとは関係のなさそうな
エピソードたちになんだか勘違いしてたかな?
もっとホラー的ようそが濃い作品だと思ってたので肩すかしを食らった感じがしました。
でも下巻に入り一つの謎が提示されてから上巻での謎が少しずつ埋まっていきどんどん
物語にはまっていきましたね
今回の作品もキングらしくただ怖いだけのホラー作品とは違っています
これまでの作品とはどれも当てはまらない手法でかかれたこの作品大いに気に入りまし
た。
ラストのたたみかけは夢中に読みましたよ、悪霊の正体、悪霊の意志全ての謎が解けた
ときまるでミステリー作品のようだと思いました。
クリスティー的な仕掛けを元に構成されたホラー作品という印象を持ちましたよ
またこの作品主人公がロマンティック・ミステリーのベストセラー作家と言う設定でいまま
で作家というバックボーンを持つ主人公の作品がありましたがよりキング氏に近い主人公
じゃないだろうかと思う、この作品では自在のベストセラー作家やその作品たちを引用した
言い回しなどが多く出ます。
それに過去の名作や名文句なども出てきて面白く感じました。
鍵になるのはなき妻と「セーラ・ラフィス」と言う名の別荘とカイラという名の3歳の少女です。




