【NOVEL】第四解剖室 [著]スティーヴン・キング
【著者】スティーヴン・キング
【出版社】新潮社
【翻訳者】白石 朗
【発表年】2002年
【初版】2004年
【原題】en:Everything's Eventual: 14 Dark Tales
【形態】文庫
【他出版】- - - - -
【ジャンル】サスペンス・ホラー
【シリーズ】短編シリーズ
【あらすじ】
私はまだ死んでいない、死んでいないはずだ。ゴルフをしていて倒れたただそれだけだ。
それだけなのに。だが、目の前にある解剖用の大鋏は腹へと迫ってくる…切り刻まれる
恐怖を描いた標題作のほか、ホラーからサスペンス、ファンタジー、O・ヘンリ賞を受賞し
た文芸作品まで集めた短編集
こちらの作品では割と怖い作品が多いように思いました。
『第四解剖室』
この作品は誤診をテーマにした作品でとても怖く冗談ではすまない作品でした。
ゴルフ中にボールがラフに飛び込みボールを探しに行った男が突然倒れます。
後ろからきていて後続プレイヤーに医者がいました診断は心臓発作・・・検死解剖のため
に病院に運ばれた男、実は彼は死んでいなかったのです。
毒蛇にかまれ全身麻痺していました彼を見た医者の最初の誤診によりどんどんと検死
解剖の準備が進められ男は必至に自分は生きていることを証明しようとしますが・・・
刻々と進む解剖の準備と男の必至な心理が怖さを誘います
果たして彼は助かることができるのだろうか・・・
決して物語の中での出来事ではすまない作品です。
『黒いスーツの男』
この作品はO.ヘンリー賞を受賞した作品だそうです。この賞がどんな物かは想像がつかな
いけど賞をとったという事実には違いありません、この作品は90歳の老人の恐怖体験を
刻々と語った作品です。
老人は少年時代悪魔と会ったと信じているのです
それは幼い日のことでした。彼が語る悪魔との出会い、そう怖いという作品ではないので
すが何とも言いようのない怖さを感じる作品でした
老人の妄想?ともとれる書き出しなのに読み終わって怖さを感じるのはなぜだろう?
決して怖い話ではないのに・・・不思議な感じです
なるほどだから賞を取ったのかな、キング氏自身が賞を取ったこと驚いておりこの作品
の良さを氏自身が不思議がってるのが面白い、彼いわくこの作品は決して良い作品で
はないそうです。
『愛するものはぜんぶさらいとられる』
この作品はちょっと変わってるなと思いました。
自殺をしにホテルに泊まった主人公、彼はトイレなどの落書きをノートに写す趣味を
持っていた。
その数ある落書きノートの最後部に彼は自殺の意志を書き連ねた・・・そして彼は自分が
拳銃自殺をした後警察がこの落書きノートを見たらどう思うだろうと考える・・・そして彼は・・・
『ジャック・ハミルトンの死』
この作品は銀強盗をしたグループが逃走に失敗しジャックが撃たれ重傷を負おう、息も絶
え絶えの彼をリーダーの男は心から心配する、アウトサイダーな友情物語の感じがしまし
た
死に向かって突き進むジャックを決して見捨てようとしない強盗団明らかに足手まといで
あるのに彼が死に至るまでそばから離れなかった彼らに好感が持てました。
『死の部屋にて』
敵国に捕まった諜報部員は拷問の後殺されるのが定番だったら脱出に成功する作品を書
いてみようとこの作品ができたそうです。
一新聞記者のアメリカ人が拷問部屋から脱出する様を描いたちょっと変わった作品です。
虫も殺せない新聞記者が身の危険により007なみの動きを見せ逃亡する・・・
なんか面白かった。
『エルーリアの修道女』
この作品は「暗黒の塔」シリーズの外伝なのでシリーズを読んでないとわからない作品です。
私もさっぱりでした読まないとダメかな~




